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会津屋 家族葬 葬祭スタッフ
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富樫 真理
「奇跡を起こした “アジフライ”」
私は葬儀部お別れチームに所属し、納棺時のお着付けや、出棺前のお別れの場を作るお手伝いをさせていただいています。
これまで、床屋に長く勤めていました。手に職をつけたものの、この仕事を続けた先の将来に、不安を抱くようになって。
会津屋を知って、サービス業で培ってきたお客さまとのコミュニケーションの経験を活かせるのではないかと、思ったのが転職の決め手になりました。どちらかというと暗いイメージがある葬儀を、自分が関わることで、少しでも明るくできるお手伝いがしたい気持ちも持っていましたね。
最近はコロナ禍の影響もあり、身内の方のみでこぢんまりとした葬儀が増え、お食事を控えるお客様も増えています。以前、会食をお出しするお葬儀で、印象的な出来事がありました。
あるお父様のお葬儀。
奥様と子どもたちと話を交わしていて、「もう少し何かできることはないかな」と探していたところでした。会食で接遇をしていた際に、ふとご家族様が「お父さんにエビフライ食べさせてあげたかったね」「お父さんソースいっぱいかけていたよね」と会話を交わされていたのを耳にしました。
なんとか揚げ物をご用意しようと、スタッフと相談してお店を回りました。本当はエビフライを見つけられたらベストでしたが、購入することができず。たまたまスーパーで発見した、アジフライをなんとか発見し、出棺の時間に備えました。
アジフライをお渡しすると、お母様から一言
「そういえば、お父さん、生前最後に食べたのがアジフライだったんです」とびっくりされました。「用意するの忘れてたね、そこまで気が回らなかったわ。本当にありがとう」と、ご家族様にとても喜んでいただきました。
会食のお時間がなければ、エビフライを発見できず、アジフライをご準備していなければ、生まれることはなかった時間でした。偶然が重なった出来事かもしれませんが、故人様のお別れにふさわしい必然の瞬間が生まれたように捉えています。
この仕事に就いて、チームワークの大切さを日々実感するようになりました。
これまでの私は人に頼ってばかり。葬儀は担当の人が責任を持つのはもちろんのこと、関わるメンバー全員で、お客様の安心のためにサポートしていく視点を持つようになりました。報告や連絡の大切さを一層学びましたし、自分から困っている人に歩み寄る機会も増えたように思います。
ご遺族様と向き合い続けたことで、身近にいる人たちと過ごす時間の大切さを感じるようになりました。
会津屋でできることを増やし、お客様の葬儀を一件一件、何事もなく終えられるようなお手伝いをこれからもしていけたらと思います。