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会津屋 家族葬 葬祭スタッフ
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小林 幸春
「5年の歳月が教えてくれたこと」
会津屋では、葬儀部の係長を務めています。
食品関係の営業を20年近くしておりました。
27年前、私は娘を亡くしました。葬儀の仕事を目にした時、心の奥底にしまい込んでいた「この仕事をやってみたい」気持ちが湧き上がってきました。同じように身近な人を亡くされた方に、寄り添える仕事をしたいという想い。
お嬢さんを亡くされた、あるご夫婦の葬儀を担当してときのことでした。
色々とお話を交わす中で、良い思い出話をしてくれることは多かった一方で、お嬢さんが悪い状態の時の話はなかなか出てこなくて。すごく落ち込まれていて、話をしたくない心境だったことは無理ないと思うんです。
最後の最後に、自分から「実は私も昔娘を亡くしているんです」と打ち明けました。しかも、目の前のお嬢さんと、同じ病気で亡くなっていたんです。
「こういう時は、どうだったんですか?」「その時、うちはこうしていましたよ」と、少しずつ心を開いて話せるようになっていきました。時には、ご両親と私の3人が皆、涙を流しながらお嬢さんとの思い出話に花を咲かせる場面もありました。
私は娘を亡くしたことを、人にちゃんと話せるようになるまで5年もかかりました。
思い出そうとするだけで、あの頃の娘の姿が蘇って、辛く悲しい気持ちになっていた。
その経験があるから、思い出して話そうとすることに、時間がかかってもいいことを受け容れられるのかもしれません。
「お話ができるまで、いつまでも待ちます」と、いつもお客様にお伝えしています。自分と近い経験をしている人が目の前にいるから、気持ちをストレートに出しても受け容れてもらえるかもしれません。
お客様が心を開いて話せるような瞬間を作り、気持ちが楽に、軽くなってくれるお手伝いができたら嬉しいですね。
会津屋に入って12年になりますが、時代の変化と共に、会津屋が手掛けるお葬儀も変化してきました。その場にいるお客様のニーズに応じて、臨機応変に対応できるのが会津屋の魅力なのではないでしょうか。
村上の地では、火葬でお骨にしてから、お通夜と葬儀を行うのが昔からの風習でした。
でも最初からお骨にすることなく、最期の最期までお姿が残った状態で、お別れをしたいご家族様の気持ちもあっていいと思うんです。お客様の気持ちに、いつまでも寄り添える葬儀を提供できる会社でいたいです。
私はもう60歳を過ぎて、いい年齢になりました。地域の伝統や、お寺さんとの習わしを理解するには、時間をかけて経験を積んでいくことが必要です。私がこれまで経験してきたことを、若いスタッフたちに伝授しながら、会津屋としてお客様に寄り添い続けていく役目を果たしていこうと思います。